絵本「おこる」 [5分以内]
長谷川義史さんの個性あふれる絵が
(場面ごとに、表情をとてもうまく表しています)
心の内を扱った内容を暗くせずに、
心の内を扱った内容を暗くせずに、
怒りの感情と明るく向き合わせてくれます。
読後「うちのおかあさん、いつもおこってるもん」と
返してくる子が数人。
「おかあさんも怒ると疲れちゃうんだよ。仲直りするのもけっこう難しいよね~」
返してくる子が数人。
「おかあさんも怒ると疲れちゃうんだよ。仲直りするのもけっこう難しいよね~」
怒ることは何かを始める原動力にもなります。
でも相手を傷つけるなんて論外。
「怒る」感情とうまくつきあいたいものです。
でも相手を傷つけるなんて論外。
「怒る」感情とうまくつきあいたいものです。
最後のページ
「なるべくおこらないひとになりたい」よね。
「なるべくおこらないひとになりたい」よね。
絵本「こわいドン」 [5分以内]
武田美穂さんの元気いっぱいの絵に似合う読み方をしたい絵本です。
「ないちゃうドン」への変身場面に備えて、エネルギーを蓄えておきましょう。
「ないちゃうドン」は「こわいドン」より強いのです。
この絵本でこわがりが克服できるかどうかはわかりませんが
「こわい気持ち、みんな持っているよ」と共感することで
笑顔をひきだせるかも。
一年生のクラスで「こわがりな人?」と聞くと
なんと男の子ばかり数人が「はーい」と返してきました。
「男なら泣くな」なんて昔の話で、ひょっとすると「女だから怖がっていられない」世の中になってきたのかな? おもしろい反応に時代の流れを感じました。
絵本「さんまいのおふだ」 [5~10分]
こどもたちもよく知っている昔話のひとつです。
絵本もいく種類か出ていますが、私はこの絵本にしました。
絵本もいく種類か出ていますが、私はこの絵本にしました。
こぞうが栗拾いに出かけるので、秋に読みたい絵本のひとつです。
おそらく水彩画と思われる輪郭のハッキリしない絵ですがとても力強い。
細部が書きこまれていないところがかえって想像力を膨らませます。
細部が書きこまれていないところがかえって想像力を膨らませます。
誘惑→忠告を聞き入れない→危機→乗り越える
→危機→乗り越える→危機→乗り越える→救世主(和尚)の登場
→危機→乗り越える→危機→乗り越える→救世主(和尚)の登場
このハッキリした、リズミカルな展開がとても好きです。
最後、やまんばが和尚さんと対面する場。
「たかづく たかづく…」と唱えるのが
この絵本ではやまんばになっています。
「子どもに語る日本の昔話」(こぐま社)では、和尚さんが唱えています。
この点が少し気になりましたが、おはなしのおもしろさに変わりはありません。
「たかづく たかづく…」と唱えるのが
この絵本ではやまんばになっています。
「子どもに語る日本の昔話」(こぐま社)では、和尚さんが唱えています。
この点が少し気になりましたが、おはなしのおもしろさに変わりはありません。
絵本「おしくら・まんじゅう」 [5分以内]
新聞でこの絵本の作者 かがくいひろしさんが亡くなったと知りました。
この絵本を何度か読み聞かせに使ってからここで紹介しようと思っていたところでした。「おもちのきもち」に続き、2冊目の紹介です。クレヨンハウスで立ち読みして、思わず「ククッ」を笑い、ひと目ぼれしました。
まんじゅう こんにゃく なっとう … が順におしくらまんじゅうに参加します。どうなることかは、絵本を見て楽しんでください。
次はどんな絵本が出てくるかと楽しみにしていたのに。残念です。
タグ:笑える絵本
絵本「さかさのこもりくんとおおもり」 [5分以内]
「さかさのこもりくん」シリーズです。
さかさのこもりくんが気に入って、長い話、少し暗い話と組み合わせて
おはなし会にときどき使っています。
朝自習の最初、こどもたちに集中してほしいときにはピッタリです。
すごく元気な語調で「ぼく ぜんぜん げんきないんだあ!」と
声に出すのはなかなか難しかったのですが
何度か読んでいるうちにだいぶ慣れてきました。
「おおもり」はこもりくんのお父さん。
同じ作者、あきやまただしさんの「あかちゃんひまわに」と同じように
お父さんの愛情があふれる絵本です。
お父さんもさかさの言葉を使います。
「こもり、ずっと このままで いなさい。
ぜったいに おおきくなるんじゃないよ」
というお父さんに答えて こもりくん
「うん、ぼく おとうさんみたいに
なりたくないんだ!」
この会話が心に残りました。
さかさの言葉ではなく、この通りに思うこと、ありますよね、
親も子も…。
絵本「おいてけぼり」 [5~10分]
読後、「おいてけぇー おいてけぇー」が耳に残る
ちょっと怖い昔話です。
お寺の鐘の音や、「おいてけー」の叫びをおどろおどろしく読むと
子供たちをほんとうに怖がらせてしまいます。
サラッと読んで、きんじのおもしろく威勢のいいセリフを強調すれば
朝自習でも大丈夫だと思います。
聞き手や場に合わせて怖さを調節してはいかがでしょうか。
(私の場合は、この絵本の後、元気がでる絵本を読みました)
絵本の評判の良し悪しにかかわらず
何度か声に出して読むうちに、自分にピッタリくるものとそうではないものがあるようです。
この絵本は前者。言葉のリズムが私にぴったりきました。
威勢のいい「きんじ」が、ドロンとしたお話に活力を与えています。
絵本「あかちゃんひまわに」 [5分以内]
あきやまただしさんの「ひまわにシリーズ」の一冊です。
「たまごにいちゃん」と同じく、こどもの心の成長がテーマ。
この絵本では、そのきっかけを与えるのがおとうさんであるところが嬉しいです。
外の世界が怖くてはなびらを閉じたままのあかちゃんひまわにを
旅に連れ出すのはおとうさん。
いっしょうけんめいのおとうさんをあかちゃんひまわには見てみたいと思い、
生まれて初めて、思いきって花びらを広げてみました。
目の前にあったものは、寝ているおとうさんのおおきなかお。
このかおの絵がとてもいい。
不安でいっぱいのあかちゃんひまわにだけでなく
こちらも安心感を得られます。
おとうさんが参加しているおはなし会で読みたいなぁ。
絵本「うえきばちです」 [5分以内]
絵本「おまじないさん」 [5分以内]
スズキコージさんの絵には、独特な世界があり、迫力があります。
「おまじないさん」という不思議な存在にはピッタリ。
想像力がたくましい子ほど、いろいろな怖いものを空想して、
眠れなくなったり、ひとりで行動できなくなったりするものです。
そんなときに、不安を和らげるおまじないを教えてくれる「おまじないさん」が側にいてくれたら…。
科学的な効果はないし、少し大きくなったら馬鹿らしいと思うものですが、
痛いときに「ちちんぷいぷい 痛いの飛んでけ~」と大人が言ってくれると、小さい子は嬉しいものです。
この「おまじないさん」も同じ。心理的効果はあるのでしょうね。
夜、ひとりでトイレに行くときのおまじない
夜、ひとりで眠れないときのおまじない
道でこわい犬に出会ったときのおまじない
この絵本の中で教えてもらいましょう。
「じいさとばあさ」桃のおいしい季節に読みたい絵本 [5分以内]
好きな日本の昔話のひとつです。
いつまでも元気でいたい。若さが取り戻せたら…と思うのは今も昔も変わりません。
だからこそ、こんな昔話も長く語り継がれたのでしょう。
じいさは山で桃を食べた。
帰って来たじいさを見たばあさはびっくり。
じいさがたくましい20代の若者になっているではないですか!
それを見たばあさの気持ち、わかりますよね。
ショックです。うらやましいなんか通り過ぎているでしょう。
翌日さっそくばあさもその桃を探しに出かけます。
じいさは家でばあさの帰りを待つのですが
いつまでたっても帰って来ない。
探しに行ったじいさが見つけたものは…。
ばあさは欲張りすぎた?
私にはかわいく思えます。
桃を食べるとみるみる皺が消え若返る、ついには赤ちゃんになってしまうこの話、
サイエンスフィクションのようで、古さを感じません。
この絵本、文も絵もシンプル。雄弁には語っていません。
そこにゆったりとした空気が流れているようで、気に入っています。
ですから、読むときはゆっくりと。
情景を頭の中で描きながら語っているような気持ちで読んでいます。
中国でも、桃は不老長寿の果物とされているとか。
昔話の中に、大陸との交流の歴史を感じます。
桃が水となっている昔話(「若返りの水」)もあります。