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絵本「おおきなカエルティダリク オーストラリアアボリジニ・ガナイ族のお話」 [5~10分]

◆◆カンガルーもコアラも出てくる昔話◆◆

おおきなカエルティダリク―オーストラリアアボリジニ・ガナイ族のお話

おおきなカエルティダリク―オーストラリアアボリジニ・ガナイ族のお話

  • 作者: 加藤 チャコ
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 大型本

大きくしかめっ面をしたカエル、ティダリクが、大平原の水という水すべてを飲み干してしまいます。
困ってしまった他の動物たち。何とかティダリクが飲んだ水をもとに戻してもらいたいものだと思い、みんなで芸を披露して、ティダリクを笑わせようとしました。

エミュー、エリマキトカゲ、コアラ、カンガルー、ハリモグラが次々に芸を披露しますが、ティダリクはむっつりしたまま。

そんななか、怒りすぎて蝶結びになってしまったウナギの姿にティダリクは大笑い。
ティダリクが独り占めしていた水は、大平原に戻り、動物たちは大喜びするというお話。

オーストラリアの動物たちが登場する昔話に始めて出会いました。
親しみのある動物たちの登場が楽しい一方で、乾燥したオーストラリアでいかに水が貴重かを感じさせる話です。

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タグ:昔話絵本
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絵本「12のつきのおくりもの」 [5~10分]

◆◆12月に毎年読みたくなる絵本◆◆

12のつきのおくりもの―スロバキア民話 (こどものともセレクション)

12のつきのおくりもの―スロバキア民話 (こどものともセレクション)

  • 作者: 内田 莉莎子(再話)
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2006/01/25
  • メディア: 単行本

登場人物は、実の父親を亡くした娘、継母、そして継母の娘の3人です。
継母とその娘が、主人公の娘をいじめるよくあるパターンの昔話です。

継母の娘が、冬にはとても手に入らない物(すみれ、いちご、りんご)をねだり、
その度に主人公は雪におおわれた冬の森へ探しに出かけ、そこで月の精たちに助けられます。

無理なお使いを成功させて帰ってくる主人公を見て、
継母の娘は「私ならありったけとってくる」と言って冬の森に出かけます。
しかし、月の精たちの助けを得ることができず、森から戻ってくることができません。
娘を心配して出かけた継母も深い雪に埋まってしまいます。

ひとりになった主人公は美しい若者と結婚して幸せに暮らしたというお話です。

冬の深い森で、月の精たちがおおきな焚き火を囲んで座っている光景。
杖をひと振りすると、炎が舞い上がり、あたりが3月になったり6月になったりする光景。
大陸の森の深さや雪の深さを想像し、神秘的な印象を受けます。
自然の中の暮らしから生まれてくるこんな昔話は大好きです。
丸木俊さんの絵の不思議なタッチが、森の奥行きを感じさせ、神秘性をさらに高めているように思います。

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絵本「ゆらゆらばしのうえで」 [5~10分]

◆◆昨日の敵は今日の友?◆◆

ゆらゆらばしのうえで

ゆらゆらばしのうえで

  • 作者: はた こうしろう, きむら ゆういち
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 大型本


重いテーマの絵本の次は、後味がとてもいい絵本をご紹介。

谷川にかろうじてかかっている、いっぽんの丸太の上で繰り広げられるきつねとうさぎのお話です。

うさぎを食べようと追いかけてきたきつね。
いっぽんの丸太の上で2匹は進むことも戻ることもできなくなってしまう。
どちらかがバランスを崩せば、2匹とも流れの速い谷川に落ちてしまう。
ゆらゆらとゆれる丸太の上で身動きもできず一夜を明かすことに。
夜明けの風にあおられ回転しだす丸太。必死にしがみつく2匹。
そして、力を合わせてかろうじて土手に這い上がる。
助かったことを喜び合う2匹。
しかしそれもつかの間。2匹はハッと思い出す。
きつねはうさぎを追いかけ始めるが・・・・

8分くらいで音読できてしまう絵本ですが、
話のテンポがとてもよく、展開とともに
はらはら→静→はらはらドキドキ→ほっ!→ちょっとはらはら→にんまり
となり、すっかり話に引き込まれてしまいます。

食う食われるの関係が、徐々に、生き抜くんだとお互いに励ましあう関係へと変化していく状況が、
とても気持ちよく描かれています。

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絵本「せんたくかあちゃん」 [5~10分]

◆◆私のあこがれのかあちゃんNo.1◆◆

せんたくかあちゃん

せんたくかあちゃん

  • 作者: さとう わきこ
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 1982/08
  • メディア: -


乾燥機のない我が家では、お天気のいい日はやっぱり洗濯です。
青空を見ながら家族の洗濯物を干すのは気持ちのいいもの。
絵本「せんたくかあちゃん」の中の「ラムネのんだみたいにすっきりするねぇ」の気分です。

「せんたくかあちゃん」に出てくるかあちゃんは、とてもたくましい。
たらいに洗濯板で、家中のカーテン、シーツ、服を洗い始めます。
それでは足りずに、庭にいた猫、犬、鳥、アヒル、ねずみ、子供たち、なべ、やかん・・
手当たり次第洗っていきます。そして庭中に物干しの縄を張り巡らし、干していきます。

ところが、青空にかみなり雲が広がり、うすよごれたかみなりさまが落ちてきます。
かあちゃんはさっそくうすよごれたかみなりさまをたらいで洗濯。
あんまり一生懸命洗ったので、目鼻口が消えてしまいます。
こどもたちがクレヨンで書いてやった顔は、前より「いいおおとこ」。
かみなりさまは喜んで帰っていきました。
そして、次に日もいい天気。
「せんたくしてくれぇー」「かおをかきなおしてくれぇ」「いいおとこにしてくれぇ」と
かみなりさまがたくさん落ちてきます。そこでかあちゃん、「よしきた まかしとき」

たくましいかあちゃんです。母親になってもたくましくなれなかった私のあこがれです。

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絵本「うごいちゃだめ!」 [5~10分]

◆◆友だち ときどきライバル◆◆

うごいちゃだめ!

うごいちゃだめ!

  • 作者: S.D. シンドラー, エリカ シルヴァマン
  • 出版社/メーカー: アスラン書房
  • 発売日: 1996/03
  • メディア: 大型本


「あたしってなんておよぐのがじょうずなのかしら」
このあひるの最初のひとことから、この絵本が大好きになりました。
ちょっと自信過剰のこのあひると、あひるには負けていられない友達のがちょうのお話です。
ふたりの優劣を決めるために「うごいちゃだめ競争」を始めます。
何が起こってもピクリとも動かないふたり。
とうとうきつねの晩飯になってしまう? という危機がせまったところで、
あひるがとうとう動いてしまいます。
がちょうを救うために。

小学校2年生のクラスで数回この絵本を使いました。
あひるの心の動きに、こどもたちもぴったりついてきます。
自信過剰で、自分の負けを認めないあひるも、
友情には厚かったと最後にわかると、満足感が広がるようです。

あひるの心の動きがうまく描かれています。
とても親近感を感じてしまう私は、このあひるにちょっと似ているのかもしれません。
自信過剰で、負けず嫌いなところが。


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