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絵本「かえるの平家ものがたり」 [10~15分]

◆◆かえるの琵琶の語りにうっとり?◆◆

かえるの平家ものがたり

かえるの平家ものがたり

  • 作者: 斎藤 隆夫, 日野 十成
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2002/11
  • メディア: 大型本


不思議な絵本に出会いました。
緋縅鎧のかえるが弓を持ちバッタにまたがっている表紙に惹きつけられました。

絵巻物を思い起こさせるような丹念に描き込まれた絵に感動。
ベースになっているのはもちろんあの平家物語。
語りは琵琶をかなでるしわくちゃなおじいさんがえる。
頼朝、義仲、巴御前、牛若丸も登場する。ただし全員カエル。

平和な源氏沼に侵入者あり。にわかに戦の準備を整えるカエルたち。
戦う相手は?・・・・平家ネコ。
負け戦になるかと思ったところを助けたのが牛若丸の知恵。ネコは水が苦手。それに対抗するのは「義経の八そう飛び」ではなく、牛若丸かえるの蓮の葉跳び。牛若丸かえるにつられた猫が、やぶれた蓮の葉に飛び乗り、水の中へ沈んでいく。

リズムある短く、やさしいことばで話がつづられていきます。誰かに読んでもらいながら、じっくり絵を鑑賞したい絵本です。

○十年前、学生のとき、平家物語の出だしを暗唱しました。
十二単に代表される華やかで穏やかな貴族たちの平安時代を終局に導いた武士たち。
平家と源氏の争いは、日本史の中でもひとつの山場となるところです。
歴史と古文の両科目で取り上げらていましたが、今はどうでしょうか?

学生をやった人なら誰でも知ってる話が、こんなかえるの世界に置き換えられました。
なんとも大胆! 絵本って楽しいです。

歴史、琵琶の語り、上質な絵本の世界、沼をとりまく生き物・・・を一度に味わうことのできるなんとも贅沢な絵本です。


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